こんにちは〜♪
無肥料自然栽培農園「ののの農園」の園長”かとうまさや”です♪
(現在三芳町の明石農園にて研修中)
コレステロールを減らそう!って盛んにCMとかで言っていますが、実は2015年には厚生労働省が抑制目標値を撤廃しているのって知っていました?
食事コレステロールもう気にしなくていい? 「血中濃度と無関係」 厚労省は抑制目標値「撤廃」
(出典:産経ニュース http://www.sankei.com/premium/news/150429/prm1504290012-n1.html)
目標量を撤廃
厚生労働省は今年4月改訂の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」で、これまで成人は男750ミリグラム、女600ミリグラムを上限としていた食事からのコレステロールの目標量を撤廃した。摂取基準には、国民の健康の維持・増進や生活習慣病予防などを目的として、各栄養素の摂取量が決められていた。コレステロールについては摂取基準ができた平成16年から目標量を設けていた。撤廃について、厚労省栄養指導室は「目標量を設定するのに十分な科学的根拠が得られなかったため」と説明する。
コレステロールは、細胞膜を構成する成分で、ホルモンや胆汁酸の原料にもなっており、生きていくのに欠かせない脂質。健康診断で「コレステロールが高いですね」といわれるのは血中コレステロールのことだ。血液中のコレステロールの量が多いと、血管の内側にたまって動脈硬化が進み、脳卒中や心筋梗塞などの危険が高まるといわれている。
血中濃度に影響なし
これまで食事のコレステロールを制限すべきとしたのは、血中コレステロールに影響を与えると考えられていたからだ。このため、コレステロールを多く含む卵や鶏レバー、バター、エビ、イクラなどは悪者扱いされ、卵にいたっては「1日1個まで」という制限が常識のようにもなっている。しかし、日本脂質栄養学会の小林哲幸理事長は「さまざまな研究で、食事のコレステロールと血中濃度に因果関係がないことが明らかになってきた」と指摘する。
血中コレステロールの7~8割は体内で作られ、食事の影響はもともと少ない。また、コレステロールの摂取量が多ければ体内で作る量が減らされ、逆に摂取量が少なければ体内でたくさん作られるというように、血液中の量を体がコントロールしていることが分かっている。
米政府も2月、食事から摂取するコレステロールと血中コレステロールの間に明確な関連を示す証拠がないとして、今年改める食生活指針でコレステロールの摂取基準を撤廃する方針を出した。今後国民の意見を聞いた上で改訂される見込みだ。
米国や英国では30年以上にわたって総脂肪と、バターなど動物性脂肪の多い飽和脂肪酸の摂取量の制限を基本とした食事指導が行われてきた。しかし、英国の医学雑誌に2月、「食事指導を実行してもしなくても心筋梗塞などによる死亡率は変わらない」とする研究結果が発表された。健康な人と脂質異常症の患者らを対象にした複数の研究を分析した質の高い研究で、血中コレステロールを減らすことを目的に行った従来の食事指導には根拠がないことを示した画期的な内容だ。
ただ、日本動脈硬化学会は、脂質異常症の患者に対するコレステロールの摂取制限を今後も継続し、見直しは現段階では考えていないといい、5月1日に会見を行う予定でいる。
和食がお勧め
コレステロールを含む食品は動物性タンパク質や脂溶性ビタミンなどを含む物も多い。「日本人の食事摂取基準」検討委の報告書には「高齢者では摂取量を制限すると低栄養を生じる可能性があり注意が必要」とし、高齢者には適度な摂取をむしろ推奨している。ただし、脂質は他の栄養素の2倍以上のカロリーがあり、食べ過ぎればカロリーオーバーとなる点は注意が必要だ。
小林理事長は「食事のコレステロールを気にする必要はないが、脂質の量と質には気をつけてほしい。現代人が不足しがちな必須脂肪酸である『オメガ3脂肪酸』などをバランス良く取ることが大事で、それには魚や野菜を使った伝統的な和食がお勧めだ」と話している。
ゼロ表示は継続
もはや食事のコレステロールを避ける必要はなさそうだが、そうすると「コレステロールゼロ」の表示は意味がないといえないだろうか。
日清オイリオ(東京都中央区)は、13年からキャノーラ油などで「コレステロールゼロ」をうたってきた。広報IRグループは「油とコレステロールの関係を気にする人はまだ多い。求める人がいる以上、見直しは考えていない」とし、表示は今後も継続する。
「ゼロノンコレステロールマヨネーズ」を販売するキユーピー(調布市)も「医師から控えるように言われたり少しでも減らしたいと考えたりする人はいるので、引き続き提供していきたい」としている。
他にも東洋経済ONELINEにも記事がありました。
「コレステロールの摂り過ぎは悪い」はウソ?
市場規模2700億円の治療薬に影響はあるか
「お父さんはコレステロールが高いから、卵の黄身やウナギはあまり食べちゃいけないよ」――そんな会話が今日も日本のどこかから聞こえてきそうだ。「コレステロールの摂りすぎは体に悪い」というのが一般市民の共通認識に育った中、日米政府は「十分な科学的根拠がない」として、コレステロールの摂取基準を撤廃した。
まず動いたのが日本の厚生労働省。2014年3月に取りまとめた「日本人の食事摂取基準(2015年版)」策定検討会の報告書で、2010年版で18歳以上の男性は1日750mgまで、女性は600mgまでと設定していたコレステロールの摂取目標量を、2015年版には取り込まないと決めた。
米国の保健福祉省と農務省の諮問委員会も、今年2月に公表した「米国人のための食生活ガイドライン」の策定に向けた報告書の中で、従来1日300mgまでとしてきたコレステロール摂取基準を削除する方針を固めた。
食事から摂るコレステロールは2~3割
報告書でのコレステロールの摂取に関する記述はわずか5行。「食事からのコレステロール摂取と血清コレステロールにはっきりした関連があることを示した研究はない。コレステロールは過剰摂取を懸念すべき栄養素ではない」と言い切った。5月まで国民からの意見を受け付けており、それ以降にガイドラインが正式決定される見込みだ。
日米政府の動きが示すように、食事から摂取するコレステロールが、血中コレステロールを大きく高めたり、心筋梗塞などの発生率を高めたりするという科学データは得られていない。体内のコレステロールは7~8割が肝臓など体内で合成されたものであり、食事から摂るのは2~3割にすぎない。人には食事で摂りすぎれば体内の合成量を減らし、逆に摂取量が少なすぎれば合成量を増やすなどの調節機構があるほか、食事中のコレステロールの影響度合いには遺伝的要因もからむ個人差が大きい。そのため、少なくとも健康な人に対して一律にコレステロールを制限する理由はないというのが、日米政府の一致した見解だろう。
ただ、食事中のコレステロールの摂取基準が撤廃されたことで、健康診断などで測定される血中コレステロール値がどうなってもよいというわけではなさそうだ。
日本における脂質異常症の診断基準を作っているのは、専門医からなる日本動脈硬化学会だ。同学会は「動脈硬化性疾患予防ガイドライン(2012年版)」の中で、LDL(悪玉)コレステロールが血液0.1リットル(dL)当たり120~139mgを境界域高LDLコレステロール血症、140mg以上を高LDLコレステロール血症と定めている。厚労省の「国民健康・栄養調査(平成25年)」から推定すると、この基準では49~79歳の男性の約3分の1、女性では約半数もの人が脂質異常症ということになる。
厳格に思える基準について、日本動脈硬化学会でガイドラインを担当する大阪大学大学院医学系研究科の山下静也教授は、「血中LDLコレステロールが120mg/dL以上の人全員が薬物治療をしなければいけないわけではなく、リスクが高い人に警鐘を鳴らして、運動習慣や喫煙等を見直してLDLコレステロール値を下げてもらうという意味がある」と説明する。
山下教授は、「血中のLDLコレステロール値が高いと狭心症や心筋梗塞などのリスクが高まることは、膨大な数の論文で示されている」と話す。典型例として挙げるのが、水泳の北島康介選手のライバルだった、ノルウェーのアレクサンドル・ダーレ・オーエン選手。ダーレ・オーエン選手は26歳で動脈硬化による心筋梗塞で急死したが、家族性高コレステロール血症で、遺伝的に血中LDLコレステロール値が非常に高かった。
高脂血症剤の国内市場規模は約2700億円
LDLコレステロールを下げるという治療方針の下、世界で最も広く使われている薬が、スタチンというジャンルのLDLコレステロール合成阻害剤(クレストール、メバロチン、リピトールなど)だ。2014年の国内市場規模は約2700億円(バークレイズ証券推定)と一大市場を築いている。
スタチンは1973年に日本人によって発見された歴史の長い薬剤で、心筋梗塞などの発症リスクを下げるために世界中の脂質異常症患者に投与されてきた。長年、世界売上高ランキングでトップを占めていた、超大型医薬品だ。
そんな製薬会社にとってのドル箱市場が、特許切れラッシュの危機にさらされている。ピーク時に世界で1兆円を超えていた米ファイザーのリピトールの売上高は、2011年以降の後発品の侵食で2014年は20億ドルまで落ち込んでいる。塩野義製薬と英アストラゼネカが販売するクレストールは、ピーク時売上高が約6600億円の大型製品だが、2016年に米国、2017年に国内などで特許切れを迎える。新薬メーカーがスタチンで稼ぎ続けるのには限界が見え始めている。
だが早ければ2015年内にも、新しい作用機序のLDLコレステロール低下薬が発売される見通しだ。「PCSK9阻害薬」といわれるジャンルである。肝臓が血中LDLコレステロールを除去する能力を低下させるPCSK9というタンパク質の働きを阻害し、肝臓によるLDLコレステロールの取り込みを促進するという作用機序を持つ。
2014年9月に米アムジェンが米国、欧州で世界初の承認申請を行い、日本ではアステラス製薬とアムジェンの合弁会社であるアステラス・アムジェン・バイオファーマが今年3月に承認申請した。仏サノフィ、米ファイザーも開発を進めている。
PCSK9阻害薬は、スタチンが効かない患者や、家族性高コレステロール血症の患者などが主な対象となる見込み。LDLコレステロールを下げる力が非常に強く、スタチンとの併用療法により、臨床試験では患者によってLDLコレステロールが10mg/dL程度まで下がるケースも見られた。
新薬によってコレステロール薬市場が盛り返せば、製薬会社にとっては万々歳だが、PCSK9阻害薬が売り上げを伸ばせるかについては懐疑的な見方もある。バークレイズ証券の関篤史アナリストは、二つの懸念点を指摘する。一つは、高くなりそうな薬価。スタチンの後発品なら1日10セント程度の負担で治療ができるが、注射剤のPCSK9阻害薬に積極的に切り替える人がどれだけいるかがポイントとなる。
もう一つは、家族性高コレステロール血症以外の脂質異常症患者による潜在需要だ。関氏は「欧米人に比べて肥満の程度が低い日本人患者において、心臓血管死を長期にわたって減少させる効果が臨床試験で示されるかは、結果を見てみないとわからない」と、特に日本人のニーズを慎重視する。加えて、長期投与により未知の副作用が明らかになる可能性も否定できない。
血中濃度を問題視しない見方も
LDLコレステロールを下げすぎること自体にも、疑問を呈する声がある。富山大学名誉教授の浜崎智仁氏はいくつかの疫学調査から、「コレステロールが少ないほうが死亡率が高い」という、医療現場で現在使われている指針とは正反対の主張を続けている。
浜崎氏は「LDLコレステロールは肺炎などの感染症も防ぐ。スタチン投与によって脳のコレステロールが減少すると、中枢神経障害などの副作用が見られることもあり、コレステロールを下げる薬は不要だ」と話す。
食事からの摂取基準の撤廃、大型製品の特許切れなど、コレステロールに対する見方やコレステロールビジネスを取り巻く状況は大きく変わっている。製薬業界が市場拡大の期待できるがんやアルツハイマー型認知症領域の新薬開発に軸足を移す中、既存薬による治療満足度がかなり高いコレステロール市場が再び大きくなるのかが注目される。
コレステロールは脂質の一種で、血管やホルモン、胆汁酸の原料になるなど、細胞膜の維持に必要な物質だそうです。
さらに引用した記事にも書いてありますが、体内のコレステロールは7~8割が肝臓など体内で合成されたものであり、食事から摂るのは2~3割にすぎないそうです。
化学は完全ではありません。白だったものが黒になったり、逆もまた然りです。
情報は常に変化していますので、CMやテレビに影響されることなく、自分で情報を選択してくことが大事だと思います。
そのためには日々勉強することが大切だなと思いました。