おはようございます。
無肥料自然栽培農園、ののの農園の園長”かとうまさや”です!
(現在三芳町の明石農園にて研修中)
「小さくて強い農業をつくる」 久松達央
いや〜素晴らしい本に出会いました。
「小さくて強い農業をつくる」という本です。
著者の久松達央さんは茨城県土浦市にて1999年より1人で久松農園を始められました。
今ではスタッフを雇い農業法人としてやっているようです。
久松さんは一流大学を出て一流の企業に勤めていたのですが、農業の魅力に惹きつけられ農家になられました。
今では徹底した業務の効率化により少人数でも運営できる仕組みを作っています。
この本を読んでゆる系農家になろうと思っていたぼくはいい刺激を受け少し背筋が伸びる思いでした。
農業も色々なやり方があり色々なやり方を知っておくと応用が利く農家になれると思います。
そういった点では50件以上の農家に会ってきたぼくの強みだと思います。
この本は、ゆる系農家もガッツリ系農家もぜひとも読んでおきたい本だと思いますので紹介させていただきます。
大まかな本書の内容
大まかに本書は久松達央さんの新入社員時代から2014年10月まで、どういった考えで人生を歩んできたのかが書かれています。
一流企業で働いていた時の話。
有機農業との出会い。
新人農家時代の話。
久松農園の日々のこと。
農家に向いてないと思うからこそ考えていること。
その中でITを使うこと。
農業経営について。
一人でやることとチームでやることについて。
など一番は本書を読んでもらうのがいいのですが、このブログではかいつまんでぼくに響いた箇所を抜き出して紹介します。
納得!
ではぼくが納得したことや良かったと思ったところを抜き出します。
生鮮野菜の美味しさを決める要素は、栽培時期(旬)・品種・鮮度の3つです。
これに付け加えたいのが栽培方法と情報だと思います。
有機栽培と自然栽培では味も変わります。
またどういった想いで野菜を作っているのかという情報も味覚に変化を与えると思っています。
多くに人が「野菜は美味しいから食べる」という素直さを失っている気がするのです。
(中略)
今では、何でもバクバク食べる子というのは、要するに味に鈍感な子だったのではないか、とさえ思いたくなります。
(中略)
好きになれないものを、「体にいいから」「栄養価が高いから」と言って子供に食べさせるのは、野菜を食べて欲しい側の大人にとっても良策だとは思えません。
そう!
野菜は美味しいからではなく栄養価が高いからという理由で食べている人が多いですよね。
これにはおかしいなと思っていました。
さらに何でもバクバク食べる子は味に鈍感と書いてあり、そう考えるとぼくの幼少期は野菜嫌いだったので味に敏感だったのでしょう。
かぼちゃの煮付けとかブロッコリーの茹でたのとか大嫌いでした。
その頃は本物の野菜に出会えてなかったからでしょう。
「栄養価が偏りから何でも我慢して食べなさい」「もったいないから残すのはやめよう」という類の食べ方を、菅慎太郎さんは「左脳的」食べ方と呼びます。
(中略)
「これ、おいしい!」というのが「右脳的」食べ方。右脳的食べ方の方が教育効果としてははるかに大きいのです。
いいですねこれ。
ぼくも今後は右脳的食べ方を推奨していきます。
インターネットには功罪ありますが、低コストで広報/宣伝活動ができるようになったという点は、零細事業者には大きな武器です。つくづくいい時代になったと思います。
(中略)
人や情報は発信する者のところに集まる、という経験的事実を、多くの農業者に知って欲しいと思います。
まさにそうです。
インターネットが広がったのはぼくが中学生の頃。
今やインターネットさえ開通させればブログやSNSは無料でできる時代です。
個人でも宣伝活動が簡単にでき、無料でできるのにやらないのがもたいないと思います。
さらに久松さんは情報を発信する者のところに人や情報が集まるとも書いていて、これについてはまだ経験できていませんが、そうなんだろうなと思います。
カネも知名度もない零細企業は、「人」で負けたら大手に勝てるわけがありませんITはそれをカバーする道具です。こんなに素晴らしい道具が無料で提供されているのですから、小規模農家が使わない手はありません。
ホントそう思います。
ぼくもエバーノートやグーグルフォトなどクラウドサービスを使っていますが、非常に便利です。
こういったサービスは検索ができるのが便利で探すという時間を省けます。
ホント使わない手はありません。
新規就農者であれ、既存の農家であれ、農業で商売がうまくいかない人は、コミュニケーションが原因になっているケースが少なくありません。職人気質で、栽培に「こだわり」がある人ほど、その傾向が強い。自分はこうありたい、農産物はこうあるべきだという思いが強すぎて、それを他人に押しつけてしまうからです。ところが、先に述べたように農業はお金になりにくいので、なおさら上手にお金に結び付けないと成り立たない。すなわち、より高いコミュニケーション能力が求められるのです。
ぼくの周りを見ているとコミュニケーションが苦手な農家が多いように思えます。
そういった農家は苦労している。
コミュニケーションも「しゃべる」と「書く」があると思います。
得意な方をやればいいのではないでしょうか?
今の日本はモノが売れない時代です。「いいものを作っていれば必ず売れる」という人は、昭和の成功体験からいまだに抜け出られないか、何も考えていないのかどっちかです。
むしろ、「いいものを作れば必ず売れる」と考えている人は、売ることから逃げているだけのような気もします。
これから就農する人は、仮の数字でいいので、先に目標利益と労働時間を決めてしまうのがいいと思います。当面夫婦2人で1日8時間労働、週休1日で年間利益500万円を目指すなら、年間労働時間は1人当たり約5000時間、労働単価は約1000円です。
このくらいは稼ぎたい数字です。
さらに参考になる数字もありました。
たとえば家族で生きていくのに400万円いるとしましょう。利益率を50%として、年間800万円の売り上げが必要です。この場合、客単価3000円の商品を月に220個売ればいい計算になります。あらゆるツテをたどって本気で営業すれば、手が届かない数字ではないでしょう。
久松さんは簡単そうに書いていますが、年収400万円を稼ぐもの大変だと思います。
月に220個の商品を売るって結構多いですよ。
例えば、商品を全て野菜セットで売ると仮定します。
220個を4週間で割ると1週間に55個、週2回発送だと1日27.5個。
週3回だと1日18.3個です。
夫婦二人で1日27個野菜セットを作るのは結構厳しいです。これだと出荷日は出荷作業だけで終わってしまいます。
利益率をもっと良くするか、客単価をあげるのかしないと厳しいなと思いました。
自分がいつ死ぬのか分かっている人はいません。私たちは、人生がどこで終わるかは分からずに生きています。だとすれば、明日のために今日を我慢するという生き方をしている限り、目的は絶対に達成されません。僕は、そんな不全感に満ちた生き方をしたいとは思いません。やりたいことを、やりたい順番にやる、ということだけが、僕にとっての人生の目的を全うする方法なのです。
ぼくも同じ思いで生きてきました。
好きなことで生きていく、生活していくと決めた日から我慢をすることをやめました。
いろいろと経験をした上で農家になるというところに落ち着きましたが、これで良かったと思っています。
まとめ
ITを駆使し、効率化を図り有機農業を取り組んでいる久松農園のやり方はこれから農業を始める人だけでなく、農家の方にも参考になることばかりが書かれていると思います。
久松さんは言葉にするのが上手でぼくの中でもやっとしていたものが、少し晴れた気がします。
ぜひとも一読を〜♪
小さくて強い農業をつくる (就職しないで生きるには21) | ||||
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はじめまして。ハナダトモミと申します。facebookでいつも拝見しています。とても今の農業修行ですとか、開催されているイベントに興味があります。先日のバジルのイベントにも東京から参加したかったのですが、用事があり行けませんでした。また、時々あんな感じのイベントを開いて頂ければ嬉しいです。最近、ブラジルでwwoofで2ヶ月いってきました。日本のオーガニック栽培のことなど、もっと知りたいと思っています。メールマガジン、楽しみにしております!
ハナダトモミさん
こんばんは。ののの農園のかとうまさやです。
コメントありがとうございます^^
ののの農園のブログに興味を持っていただきとっても嬉しいです!!
バジルのイベントも興味を持っていただきありがとうございます。
今回は残念でしたがイベントはちょこちょこ開催したいと思っているので、ぜひとも次回以降参加していただければと思います。
お会いできる時がありましたら、ブラジルでのwwoof経験のお話もぜひとも聞きたいです。
ぼくは日本でしかwwoofしたことがないので海外のことも知りたいと思っています♪
メールマガジンではイベントなどの情報をいち早くお知らせしますので、楽しみにしていてください!!
今後ともよろしくお願いします^^